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完全菜食主義者の食生活については微量栄養素摂取の注意深い管理が必要
1 5月 2016
5月 01, 2016 - フィンランドにおける研究結果によると、完全菜食主義者が自らの食事に高度な注意を払っている場合であっても、微量栄養素欠乏症に曝されることが実証されています。
22 1月 2018
ビタミンCが不可欠な栄養素として認識されるはるか前、医師のジェームズ・リンドは、柑橘類に含有される成分によって英国海軍兵の壊血病が治ることを解明し、英国海軍の支配力増強に寄与したほか、現在私たちが生活する世界の形成にも貢献しました (1)。その後長年が経過し、ヘキスロン酸 (現在の呼称はアスコルビン酸) が「ビタミンC」として特定され、コラーゲンの形成における生化学的機序でそれが担う重要性が解明されました (2,3)。これがビタミンCが必要不可欠な栄養素とみなされる主な理由である一方、最近の研究では、ビタミンCは他の慢性疾患に対しても重要である可能性が示唆されています。さらに、最適な健康状態のために必要とされる摂取量は、現在推奨されているよりも高いレベルである可能性があります。
免疫機能はビタミンCの最もよく知られたメリットの一つです。ビタミンCは循環性免疫細胞により優先的に取り込まれ、そのレベルは周囲の細胞の20〜60倍にも及びます (4)。これにより、病原菌やウイルスを殺すのに用いられる好中球を活性酸素から保護することができます。また、ビタミンCは感染部位への免疫細胞の移動にも影響します。感染がある患者さんでは、ビタミンCレベルが低下することが確認されています (5)。ヒトにおけるビタミンC補給の臨床試験を対象とする最近のコクランのメタ分析では、200 mg以上のビタミンCの補給により、風邪症状の期間が成人と小児の両方で短縮されると結論づけられました (6)。
ビタミンCはまた、心血管疾患や癌、さらにはアルツハイマー病などの特定の非伝染性疾患とも関連づけられています。集団研究では、ビタミンCと心血管リスクの低下との間の関連性が報告されています (7)。ビタミンC補給に関する臨床試験の複数のメタ分析では、内皮機能 (8) および血圧の改善 (9) が報告されています。また、ビタミンCの摂取について、特定の癌 (10–12) およびアルツハイマー病 (13,14) の発生率の低下との関連性も報告されていますが、その因果関係は依然として不明です。最近では、化学療法を受けている患者さんの生活の質を高める目的でのビタミンC静注投与のメリットについて、医学的関心が高まっています (15)。
この最近のエビデンスを根拠とする一部の専門家は、一日あたりの推奨摂取量を200 mg以上に引き上げることを提唱しています (16)。これは、果物や野菜を5皿分摂取することによって得られる量に相当します。しかしながら世界の多くの地域では、ビタミンC欠乏の境界状態または明白なビタミンC欠乏症が意外にも一般的です。ビタミンC欠乏の境界状態 (<28 µmol/L) は、英国人口の低所得層の34〜46%で報告されており (17)、最適以下のビタミンCレベルの状態 (<53 µmol/L) が米国人口の46%で報告されています(18)。
ビタミンCは明らかに、単なる壊血病の予防以外の健康面でも重要なのです。多くの個人は推奨量の果物や野菜を摂取しておらず、多くの人では体内のビタミンCレベルが推奨値を下回っています。このような潜在的なメリットを考えると、最適な健康状態と関連付けられた体内ビタミンCレベルの達成を支援する、ビタミンC豊富に含む食品やサプリメントの摂取増加を提唱する機会があるといえます。
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