以下に留意ください:
微量栄養素の高用量投与による如何なる食事療法あるいは、薬物療法も人体自身の制御機構を抑制してしまう可能性があります。従って、微量栄養素療法は潜在的な副作用と毒性に関連性があるかも知れません。高用量の微量栄養素の投与は医師の指示に従って行わなければなりません。
鉄サプリメントの最も重要な用法は、鉄分欠乏症による貧血を治療することです。貧血は、経血による損失、妊娠、献血、出血性潰瘍、外科手術の術前術後および、ガンと腎不全などの慢性疾患を含む多くの条件によって引き起こされます(18)。
貧血の治療は、最初に鉄濃度の潜在的な理由を調査する医師によって指示され、管理されます。
下肢静止不能症候群(RLS)は、脚を動かす抑え切れない衝動を生じる違和感のため往々にして睡眠時間を関連する神経性運動障害です(19)。RLS は、鉄分欠乏症の一部の人々と、鉄サプリメント投与を受けているRLS患者に発症します。
脳の一定の領域での低鉄濃度がRLSとの因果関係が提言されています(20, 21)。脳の低鉄濃度が、RLSの原因であるメカニズムは知られていませんが、鉄依存の酵素の活性が神経伝達物質、ドーパミンの合成における抑制因子であるという事実と関連性があるかも知れません。