ビタミンA欠乏症は、通常ビタミンA (給源を参照してください)または、β-カロテン;ビタミンAの前駆体を含む食物の摂取不足から発症します。
食物摂取の問題に加えて、 鉄分 欠乏症および、アルコールの過剰摂取がビタミンA欠乏症を引き起こす原因となる可能性があります。
ビタミンA欠乏症の初期症状は暗順応障害すなわち、鳥目です。軽度のビタミンA欠乏症は、眼角の変化となって表われます。重症あるいは、長期のビタミンA欠乏症は、眼球(角膜)を覆う透明な細胞を変化させ、最終的には角膜潰瘍と失明を引き起こします (3, 30)。発展途上国の小児に共通なビタミンA欠乏症は、失明の主因となっています (31).
ビタミンA欠乏症は、感染症と闘う能力を減少させまた、免疫不全を引き起こす原因ともなります。十分なビタミンAを摂取している小児に比較してビタミンAが不足気味の小児は伝染病(特に麻疹)による高い死亡率にさらされるだけでなく呼吸器疾患と下痢の発症率が高いことが確認されています (32).
さらに、ビタミンA欠乏症は、小児と思春期の子供の成長と骨形成を阻害する恐れがあります。
特に、喫煙者の場合のビタミンAの摂取不足は、ガン発症のリスク増加につながる慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発生を加速させる恐れがあります (33).