ミネラル // カリウム

その他の適用例

以下に留意ください:
微量栄養素の高用量投与による如何なる食事療法あるいは、薬物療法も人体自身の制御機構を抑制してしまう可能性があります。従って、微量栄養素療法は潜在的な副作用と毒性に関連性があるかも知れません。高用量の微量栄養素の投与は医師の指示に従って行わなければなりません。

高血圧症

多くの研究では、比較的高い食物カリウム摂取に該当するグループの人々の血圧が比較的低カリウム摂取のグループの人々より低いことを示しています  (21) 。

第3国民健康と栄養調査[Third National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES III)]に参加した17,000人を超える成人のデータでは、より高い食物カリウム摂取が著しい血圧低下につながったことを示しました(22)

高血圧を防止するための食事療法試験[Dietary Approaches to Stop Hypertension (DASH) trial]では、1日当たり8.5サービングの果物と野菜および、1日当たり4,100ミリグラムのカリウムを含む食物の摂取が、果物と野菜を1日当たりわずか3.5サービングの果物と野菜および、1日当たり1,700ミリグラムのカリウムのみを与えるコントロール食事に比較して、正常血圧グループの血圧を平均2.8/1.1ミリメートル・マーキュリー(mm Hg)(収縮期/拡張期血圧)減少させまた、高血圧症のグループの血圧を平均7.2/2.8ミリメートル・マーキュリー(mm Hg)減少させたことを確認しました(23) 。

2,609人の個人を対象とした33件のランダム化比較試験のメタ・アナリシスでは、塩化カリウム(KCI)サプリメント摂取の増加(1日当たり、2,300~3,900ミリグラム)が、正常な血圧のグループで平均1.8/1.0ミリメートル・マキュリー(mm Hg)と高血圧症患者で4.4/2.5ミリメートル・マーキュリー(mm Hg)のわずかながら重要な血圧降下を確認しました。サブグループ・アナリシスでは、カリウムの血圧降下効果が、多量に塩を摂取している人々と参加者のほとんどが黒人であったグループの試験において顕著であったことを示しました。