水晶体タンパク質の光誘起による酸化によるダメージが多くの先進国における視覚障害の主たる原因である加齢性白内障の発症につながる可能性があるので、研究は栄養素における抗酸化物質の役割に集中しました。
2,900人の年齢49才以上のオーストラリア男女を対象とした断面調査でビタミンB2(リボフラビン)の最高用量を摂取した人々は、最低用量を摂取した人々に比較して50%白内障の発症率が低い傾向が認められた (10) 一方で、50,000人以上の女性を対象としたプロスペクティブ(前向き)研究では、高用量のリボフラビン(1日当たり平均1.5ミリグラム)を摂取した女性と低用量(1日当たり1.2ミリグラム)を摂取した女性との比較において白内障摘出率での差異は認められませんでした (11)。408人の女性における研究では、リボフラビンの高含有食物摂取が、水晶体白濁化(12) における5年間の変化軽減に有効であったことが立証されました。