食物摂取からのビタミンB3(ナイアシン)が健康に対する副作用を及ぼさないとする一方、病気治療のためのナイアシンの生成時の副作用が報告されています(22)。
ニコチン酸という形でのビタミンB3の共通の副作用は、皮膚(主として、顔面、両腕および、胸部)の火照り、掻痒および、吐き気および、嘔吐などの胃腸障害を伴います。肝細胞障害(「肝毒性」)が、3ヶ月未満での1日当たり750ミリグラムという低い摂取量で観察されています(26, 27)。重篤な肝炎のほとんどの報告では、数ヶ月もしくは、数年間の高コレステロール症治療のための1日当たり3~9グラムの投与におけるニコチン酸の徐放性に関連するものと考えられます (22)。異常肝機能または、肝臓病、糖尿病、活動性消化性潰瘍、通風、心臓不整脈、炎症性大腸疾患、片頭痛および、アルコール中毒の病歴を持つ人々は一般の人々に比較して過剰なニコチン酸摂取の副作用に影響され易いと考えられます(22)。
実際、ニコチンアミドの形での1日当たり3グラムのビタミンB3の投与で吐き気、嘔吐および、肝毒性の徴候が観察されています(25)。一般にニコチン酸より許容度の高いニコチンアミドは、2型糖尿病を発症して危険な状態にある成人の1日当たり2グラムの摂取で結果的にインスリン感度が減少することが確認されています(28)。
欧州食品安全機関は、ニコチン酸および、ニコチンアミド摂取について別個の許容上限摂取量(UL)を確立しました (23):
年齢 (才) | UL ニコチン酸 (ミリグラム/日) | UL ミリグラム (ミリグラム/日) |
1–3 | 2 | 150 |
4–6 | 3 | 220 |
7–10 | 3 | 350 |
11–14 | 6 | 500 |
15–17 | 8 | 700 |
成人 | 10* | 900* |
* 成人のための双方の許容上限量は、重大な当該ライフステージに関連するデータが十分ではないので妊婦あるいは、授乳中の母親には適用されません。
全ての形でのビタミンB3(ナイアシン)の許容上限摂取量(UL)の合計は、米国食品栄養委員会によって火照りなどの副作用を避けるため成人において1日当たり35ミリグラムと設定されました(22):
年齢グループ | UL (ミリグラム/日) | |
生後0~12ヶ月 | 設定不能* | |
小児 1–3 才 | 10 | |
小児 4–8 才 | 15 | |
小児 9–13 才 | 20 | |
青少年 14~18 才 | 30 | |
成人 19 才以上 | 35 |
*摂取源は食物および、フォーミュラ(乳幼児用ミルク)に限ります。
以下に留意ください:
相互作用の可能性があるため、栄養補助食品は、摂取に先立って必ず医師にご相談ください。