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ルティンとゼアキサンチンのサプリにより、ヨーロッパの医療費を62億ユーロ節減
30 10月 2017
21 9月 2018
男性は年を取るにつれて、健康維持において女性とは違う注意が必要になります。男性特有の生物的特徴により、特定の状態や病気に罹りやすくなります。職業の格差は、男性の方が職場で危険に遭遇する確率が高くなります。また、男性のライフスタイルは女性と違い、病気になる危険も高いのが実情です。 つまり、世界的に見ても、男性の健康に関しては特定の課題があります[1,2]。
女性と比較すると男性の生態は大きく異なり、それが健康にも影響を及ぼしています。男女の生物学的差異は、遺伝的要因から始まります。受精すると、Y染色体が男性になる基礎的な遺伝子コードを配置します。妊娠6~8週間で、Y染色体を持つ胚は男性的な身体特徴が発達し始めます[3]。約2週間後、男児の胎児は、テストステロンや正常な男性化を促すホルモンの生成を始めます[4]。妊娠第3期までに、男性の生体構造は完全に形成されます。生殖可能年齢の始まりを示す思春期に入ると、男子は著しいホルモン変化と身体的変化を経験しますが、これは行動や生態だけでなく、疾患のリスクにも影響を与えます[4]。
男女の遺伝学的差異とホルモンの違いとは、男性の方が体脂肪が少ない、筋肉量が多い、血圧が高い、「男性」ホルモン(特にテストステロン)の分泌量が多い傾向があることが挙げられます。男性の場合は、筋肉量が多く、筋肉には骨を強化する作用があるため、骨粗しょう症になりにくいと言われています。また、筋肉が多いと、エネルギー消費量も多く、肥満を防ぐ効果もあります。ただし、血圧が高いため、心血管疾患のリスクが高くなります[4]。全体的に肥満の割合が低いにも関わらず、男性の場合は、腹部が太くなる傾向があり、女性と比べると心血管疾患のリスクが高くなります。
生物学的、成長、社会的環境の組み合わせの結果、男性の行動は、女性よりも健康リスクが高くなる可能性があります。男性の方がテストステロンの分泌量が高いため、攻撃性が高く、危険を負う確率が高く、その結果、負傷する危険性が高くなります。また、女性よりも医師の診断を受ける頻度が低く、健康上の症状を報告するのが遅れる傾向にあります[4]。たとえば、男性が自分やパートナーの黒色腫皮膚がんを発見する確率は、女性が自分やパートナーの黒色腫皮膚がんを発見する確率の半分であることが調査で明らかになっています[5]。また、女性と比較した場合の感染症の罹患率に差異があるのも男性の行動から説明されます[4]。
世界的に見ても心血管疾患は死亡原因の上位を占めており、特に中年以降の人に大きな影響を及ぼしています[6]。男性が初期症状を訴える時期は女性より10~20年早く、高齢になるまで高い死亡率を示しています。[7]これは、男性の方がコレステロール値、血圧[4]、喫煙率が高いなど、心血管疾患の危険因子が高いことが原因です[8]。コレステロール値と血圧が高いのは、主に生物学的な要因によるものです。男性はエストロゲンの保護効果が低いため、HDL(善玉)コレステロールを増やし、LDL(悪玉)コレステロールを減らす傾向があります。また、男性の方が体重が重く、背も高いため、血圧が高くなる危険が高くなります。男性のストレスに対して「Fight or Flight(闘うか、逃げるか)」という反応を示す傾向が強く[9]、つまりストレスの対処メカニズムにより血圧が上がりやすくなっているのです。
喫煙に関しては、世界的に見て、特に発展途上国において喫煙率は女性より男性の方が多いのが実情です[8]。男性は、男らしさや強さ、肉体的な強靭性を誇示する手段の一つとして喫煙を見ているケースもあります[10]。男性の方が女性よりニコチン依存症になりやすく、そのため禁煙も難しい可能性があります[11]。喫煙行動の差異を見れば、男性の方が心血管疾患の危険性が高い理由の一部を説明しています。
男性は、48才から70才までの間に[4]、男性ホルモンの分泌量が徐々に低下し、[12]健康全般に影響を及ぼし、慢性疾患のリスクが高くなる「男性更年期」を経験します。男性の更年期は分泌量の低下のスピードが遅いため、女性の更年期とは異なります[13]。テストステロン分泌量は、30代を過ぎた頃から徐々に減少していきます[12]。一部の男性では、分泌量の低下が筋力低下や衰弱、性的機能不全、うつ症状や精神錯乱などの認知障害を含め、さまざまな一連の症状につながるケースもあります[14]。骨粗しょう症のリスクは筋力低下とともに高くなります[15]。ただし、肥満などの複雑な条件により、テストステロンの循環濃度も変化します[14]。こうした症状を改善し、筋肉量と筋力回復を図るには、健康的な食事とライフスタイルが推奨されます。
高齢男性の加齢による問題を克服するには、質の高い栄養が役立ちます。世界の健康関連機関で、一般的な心血管疾患予防には、長鎖オメガ3多価不飽和脂肪酸を多く含む食事が推奨されています[16]。オメガ3の推奨値を満たすことで、心血管疾患のリスクを減らすことに役立ちます。そのほか、オート麦β-グルカンなどの水溶性食物繊維の摂取量を増やすのも、コレステロール値を抑えるのに役立ちます[17]。食物繊維には、体内のコレステロール構成要素を排出する作用があり、最終的に血中のコレステロール含有量を減らします。これは、健康的な食生活とライフスタイルに関連して、コレステロール値を下げる手段として医学的に実証されています。[17]
男性ホルモンレベルの段階的低下による最も大きな影響は、筋肉量が減少することです。筋肉量の減少は体力の低下を意味し、最終的には虚弱化、骨粗しょう症、骨折などにつながります。定期的な運動のほか、高齢男性は適度なタンパク質を摂取する必要があります。最新の調査によると、高齢者は筋力低下を防ぐため、タンパク質の摂取量を増やす必要があるかもしれません(理想的には毎回の食事で均等に摂取)[18]また、高齢男性の場合は、転倒などにより、骨粗しょう症で怪我するリスクが高くなります。[19]男性の骨折の件数は女性よりやや少ないものの、骨折後に死亡するリスクは非常に高くなっています[19-21]。ビタミンDとカルシウムの推奨摂取量を満たすことが骨の強化につながり、高齢男性の正常な筋肉機能の維持に効果を発揮します。[18]
30 10月 2017
21 9月 2018
男性は年を取るにつれて、健康維持において女性とは違う注意が必要になります。男性特有の生物的特徴により、特定の状態や病気に罹りやすくなります。熟年の男性の健康に関して説明します。
28 5月 2019
普段の食習慣を少し変えるだけで、体内システムを同期させることができることが研究によって示唆されています。これは「時間栄養学」と呼ばれています。食習慣に加えて、体のシステムを同期させやすいように1日のうち最適な時間に摂取すると全身の健康をサポートできるいくつかのビタミンと栄養素があります。